再会

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制限時間の半分が過ぎようとした時、局面に変化が訪れる 巧みな棒術にバランスを崩したポルトは、追撃を受けると受け身も取れず背中から倒れ込み、続いて後頭部を打ち付けた そして、クリティバは腹部を跨(また)ぐように立ち、棍棒で逃げられぬよう力一杯喉元を押さえ付ける 「うぇっ……離せ……てめ……ぇ。……ゲホッ」 「悪いな。捕獲が主な任務だけど、今回はやむ無しってやつだ。最後の言葉がこれで悪かったな」 制限時間1分17秒 ゆっくりと棍棒の先が尖っていくと喉元の皮が切れ、鮮血が1つの滴(しずく)となり、首をゆっくりと流れ出す 制限時間1分15秒……14秒…… 制限時間はまるでポルトへの死のカウントダウン ……13秒 「第一手・雷霆」 クリティバにとって二度目の落ち着いた声に顔を見上げると、細い雷が一直線にこちらへ空を切りながら迫っていた 雷の先にはお決まりの左手人差し指で指差すアイズの姿 人差し指の先も勿論心の臓 「くっ!」 クリティバは間一髪で気付き、目一杯の力で回避したが、その結果ポルトの喉元から銛(もり)の様になった棍棒は離れ、仕留めらる事が出来なかった クリティバは視線を直ぐにアイズに戻すと、更にアイズは続ける 「二対一だと言うことを忘れないで下さい。第十一手・氣衝風刃」 第二波として次は風の刃が吹き乱れる 制限時間1分9秒
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