派閥最強の男

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場面は戻りここは黒の派閥本部最上階の元老帥の間 月齢の高い月の光が硝子窓に差し込み、四人の元老帥を後ろから照らし、影が細く長く伸びている 夕刻にクルス達が訪れた時とは見るからに別の雰囲気がそこには漂っていた それが闇夜のせいなのか、それとも彼らが発しているオーラのせいなのかは定かではない 彼らの囲む円卓の中心に置かれたランプは、月以外にこの漆黒の部屋を照らす唯一の物だ 「アイズが六星銃を手に入れたか。これで最低2つは奴等の手に渡った事となる。アルミナの時と同じだな……」 一番右の頭皮が丸見えの男、マールはこの静かな雰囲気に似つかわぬ大きなため息をついた それを皮切りに一番左の小柄な男、テルも続く 「恐らく今まで水面下で動いていたのは中間集めだと思います。ここからですね。奴等もそろそろ動き出す筈です」 「じゃろうな。にしても奴にあの魔剣を持たせたのは失敗でじゃったのぅ。無欲なあやつなら問題無いと思ったのに……」 その後にプラタ そしてお決まりのように元老帥のリーダー、バイアがテーブルに置かれて一枚の紙を手に取りながら口を開く 「過ぎた事は気にするな、プラタ。大事なのはこれからだ。そしてこの不可解な任務詳細書だ。何故アイズはクルスを殺さなかった?」 「かつては共に力を高めあった親友だったという情報は耳に入ってますが関係あると思いますか?」 バイアの発言に対応したテルはマールに話を振ったが、「全く見当も付かない」と言わんばかりに両手を上げ首を横に振り返された 不可解なアイズの言動は元老帥の間に重たい空気を作り出す アイズに関する情報が余りにも少なすぎる為、一つでもそれが欲しいのが彼らの腹のうちだ
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