未完のパズル

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狭い家からしてみればリビングと玄関は目と鼻の先。 その中間あたりだろう。 三人と二人が出会ったのは……。 そのままおばちゃんを人質を取るように首に腕を回す男とフリアンが追加される。 「何者だ!?お前らぁ」 突然の来訪者達を怒鳴り付けるおっちゃんだが、返事は無かった。 彼らの視線の先にはデセスのみ。 文字通りおっちゃんは眼中に無かったのだ。 「お久しぶりです、゛デセアド様゛。お迎えに上がりました」 「……お前達か」 デセスも同じく視線の先には三人のみだった。 同じ空間に居ながら、まるで仲間外れにされたような孤独感に覆われるおっちゃんは左隣にいるデセスを凝視していた。 おっちゃんだけでなくおばちゃんもフリアンも……。 理由は彼らと知り合いだったからだけでは無い。 確かに聞こえたのだ。 聞き間違える筈がない。 ピアスを開けた男が言った゛デセアド様゛という単語を……。 ディエス王国の王子、デセアド・ノア・ディエスの名の知名度はワールドクラスだ。 余程遠方の田舎の町じゃない限り知らない方がおかしい。
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