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「そうだ、俺はベルモンテ。さっきはうちの部下共がお世話になったな。
後ろのモニターで見てたよ。
あの爪で全部の弾を弾いたのかい?」
「ああ。銃弾は全部切り落としたよ。それより……」
「ん?」
互いに一歩も引かず睨みつけているとクルスが言葉を区切り、それにベルモンテは疑問符で返す。
「あんたも能力者なんだろ?」
「……ほぅ。良くわかったな」
「さっきあんたの部下が言ってたぜ。俺たちじゃ手に負えねぇって。
つまり俺と張り合える奴がいる=能力者がいるって思ってな」
「なるほどな。良い推理力を持っているな」
感心するベルモンテを余所にクルスは続ける。
「で?どんな能力なんだ?」
クルスが興味本位で聞いてくると、ピエロのような口角のつり上がった笑顔を披露し、激しい音と共にベルモンテの体は倍加した。
――……なるほど肉体強化か。
ベルモンテはそのまま右腕を振り上げ、思いっきり降り下ろす。
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