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――ユウリ――
クルスがリビングルームから姿を消すと、ユウリはコーヒーを入れまた資料に目を通す。
――兄・ヴィトリア、弟・サントスが率いる総勢約100名の一団・双頭狼。
双子兄弟と戦うのは恐らく隊長とヴィラ隊長だろう。
そして私とルーナちゃんで部下共の掃除。
詳細は第Ⅲ隊の二人と話してみないと分からないけど、大体の作戦はこんなもんでしょう。
一息付いたユウリはコーヒーを飲み、ソファーにもたれ掛かり目を閉じる。
――忘れてることはないでしょう。
あの時貴方に助けてもらった恩を……。
クルス隊長。
貴方は私が命に変えても守ります。
例え手足をもがれようとも。
例え目を潰されようとも。
例え腹に風穴を開けられようとも。
それが私の使命。
それが私の生きる意味。
一気にコーヒーを飲み干すと、ユウリも自室へと戻っていった。
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