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―ユウリ―
――流石に300匹もの口寄せをすると大分氣を消費するわね。
黒の派閥の中で最も氣の多い私でも、3分の2も消費するとは思ってなかったわ。
私の任務は部下達の掃除と、二人の隊長を城内に侵入させるための隙を作ること。
資料によると裏口も無いみたいですし、前回の任務のようにはいかないですね
。
さて、どうやってその隙を作りましょうか。……ん?……!
あれはもしかして!!
……いや、間違いない。
どうやら隙を作る必要は無いみたいですね。
見間違える筈がない。
今正面扉から現れた二人の巨大な男。
資料で見たヴィトリア、サントスの双子兄弟。まさかあちらから出向いてくるとは……。
直ぐ様ユウリは無線機を使い二人に連絡した。
「クルス隊長、ヴィラ隊長聞こえますか?
今正面扉から出てきた二人が目標の双子兄弟です」
「了解。後は任せて。大変かも知れないけど部下達はヨロシクね」
――ヴィラ隊長は優しいな。
ルーナちゃん羨ましいです。
「ああ」
――……ちっ。
ユウリは舌打ちが聞こえない様に通信を切った。
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