金色の銃と青い薙刀

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怒涛の氷柱の嵐により、ヴィトリアの頭以外の全身には無数の氷柱が突き刺さっている。 しかし、氷は深くめり込んでいない。 筋肉質で大きな体格が幸いしたようだ。 「筋肉に助けられたな。俺の計算じゃもうチェックメイトだったんだがな」 ヴィトリアから見て左斜め後方からその声が聞こえた。 今まで黙り続けた後の見下げた発言にヴィトリアの下唇は震え、目は完全にイッている。 「どうした?薬中に見えるぜ」 嘲笑するヴィラを余所にヴィトリアは怒りの咆哮をあげると、リボルバーを1つ動かし真下に放つ。 重圧弾が地に刺さるとヴィラの体は重くなくなる。 「バカな!?こんなに距離をとってんだぞ?」 先程とは一変し、冷や汗が伝うヴィラ。 「こいつはなぁ。使う氣の大きさで範囲や重さを変えられんだよ!!」 感情に怒りが籠(こも)ったドスの効いた低い声がどれほどキレているのかが容易に窺える。 ヴィトリアは更にリボルバーを1つ動かした。
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