金色の銃と青い薙刀

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「……バカな。有り得ねぇ」 目を大きく開け驚いているのはヴィトリアだった。 ヴィラは見事に防ぎきったのだが、異常に神経を張り詰めたからだろうか、息は荒い。 ――運が良かったか。 あんなの1000回に1回できるかどうかだ。奇跡のレベルじゃない。 取り敢えず磁光弾は使わせない方がいいな。 その為にはさっきみたいに、隙のない連続攻撃で使わせる暇を与えないようにするか。 そして隙を見て……。 僅かな静寂の後、小さな氷柱がヴィトリアの上空に、下を向いて現れた。 数は15。ヴィラの現段階で一気に作り出せる最大数である。 「もうペースは握らせねぇぞ」 ヴィトリアは通常弾に切り替え、氷柱破壊に努めたが、更に上空に氷柱は作り出され降り注ぐ。 ヴィラは氷の雨でごり押しする気だ。 「我慢比べだ!!」 そう言うヴィラは15の氷柱が降り注いでは15の氷柱が現れる、終わる事のない無限ループを繰り返した。 ヴィトリアはその終わる事のない氷の雨を1つ1つ瞬時に打ち砕く。 「ちっ。しゃらくせぇ」 しびれをきらしたのはヴィトリアはだった。 小さな舌打ちをし、上空に銃口を向けながらリボルバーを3つ回す。
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