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「ほらアルス、もっと早く走らないと間に合いませんよ?」
「これでも全力疾走だ!そもそも、クラトがこの時間の無い時に猫なんて触ってたせいだろ!」
早朝、大声を上げながら駆ける2人の青年。
「可愛い猫がいたら愛でる。それが人間というものです。」
「おまっ…お前は今、随分と多くの人を敵に回したぞ!……って、無駄話している場合じゃない!でもとにかく、間に合わなかったらクラトのせいだからな!」
「いいえ、それはアルスがいつまでも寝ていたせいでしょう」
騒がしく道を駆け抜ける2人を、いつものことの様に見守る人々。
そんな、平和で騒がしい朝から、物語は幕を上げた。
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