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一瞬の時が永遠にも感じられた。
自分の命を奪い去る筈の衝撃に身を固くしていた少女は、その時が中々やって来ないことを知り、訝しげに顔を上げる。
「えっ・・・。」
顔を上げた少女が見たものは、腕を振り上げた状態で静止している"ソレ"の姿と、
"ソレ"の身体の中心から突き出している淡く輝く青色の刀身だった。
自分の理解出来ないことが一日の間で何度起こるのだろうか。
半ば達観した様な気持ちでいた少女の前で、不意に青色の刀身が翻り"ソレ"の身体を切り裂いた。
上半身を断ち切られた形となった"ソレ"は、轟音と共に崩れ落ちる。
"ソレ"の後ろから現れた影は自分が切り捨てたモノには目もくれずこちらへと近づいてきた。
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