沖縄戦、再び

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沖縄県名護市内 第51普通科連隊 街のあちこちで銃声や爆発音が響き、火の手があがっている。 ある十字路では96式装輪装甲車を中心に自衛隊員達が中国兵に囲まれ苦戦を強いられていた。 「こちらヒトフタ! 司令部、敵を食い止めるのが精一杯だ!ヘリコプターの支援を!」 装甲車の中で隊員が無線に叫ぶ。 『こちら司令部、 ヒトフタ、直ちに攻撃を中止し、撤退を開始せよ。我々は本土まで退却することになった』 無線からは冷静な声が流れる。 「沖縄を見捨てるのですか!?」 『すまない、これは上からの命令だ。一旦体勢を立て直すためだ』 「了解。アウト」と隊員は返すと、無線機を手荒に投げた。 「落合1尉、援護は来るんですか?」 無線を使っていた隊員は落合というようだ。装甲車のドアから隊員が入る。 「大森か、応援は来ない。撤退準備だ、皆に伝えろ」 落合はヘルメットを被ると大森と共に車外へと出た。
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