闇夜に紛れて

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川崎らは高台に到着すると、双眼鏡でキャンプを見下ろした。 灘本は無線を取り出すと本部へと報告した。 「こちらヒトヒト、 敵戦力は予想より大きい。輸送ヘリ一機、入口には対戦車砲と機関銃陣地あり。歩哨は40から50近くいると思われる。オーバー」 『了解。ターゲットを確保または殺害せよ。30分後には攻撃を開始する。アウト』 司令官はここからは確認出来ませんね、と川崎はM24狙撃銃のスコープを覗きながら言った。 「しょうがない、俺がキャンプに潜入して確保する。お前はここから援護してくれ」 「危険ですよ、敵の数が多過ぎますよ」 「多分、ヤツはあの一番デカイテントだ」 灘本はテントを指差すと続けた。 「見つからなければ人数も関係ない。お前がちゃんとしてくれればの話だが」 「了解。幸運を」 川崎がそう言うと、灘本はお前もな、と言い親指を立てて闇に消えていった。
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