闇夜に紛れて

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灘本が司令部テントの裏に到着すると、既に川崎はそこで待っていた。 「ここに突入を?」 川崎はギリースーツを脱ぐ。 「ああ、司令官を撃つなよ。C4爆破と同時にだ」 「了解、行きましょう」 川崎はサプレッサーを装着したUSPを取り出し、弾が装填されているかを確認した。 . . . . . 司令部テントの前にも一人だけ見張りが立っていた。歩哨がこうも少ないのは、皆兵舎にいるのだろう。 「俺がやる」 灘本は15式小銃のドットサイト越しに見張りの頭を狙い引き金を引いた。 脳天を撃ち抜かれた見張りは、痛みを感じることもなく即死した。 灘本と川崎はテントの入口のシートを挟む様に立ち、タイミングを計る。川崎の手にはスタングレネード、灘本の手には起爆装置が握られている。 「行くぞ……、3…、2…、1…」
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