677人が本棚に入れています
本棚に追加
/242ページ
灘本が司令部テントの裏に到着すると、既に川崎はそこで待っていた。
「ここに突入を?」
川崎はギリースーツを脱ぐ。
「ああ、司令官を撃つなよ。C4爆破と同時にだ」
「了解、行きましょう」
川崎はサプレッサーを装着したUSPを取り出し、弾が装填されているかを確認した。
.
.
.
.
.
司令部テントの前にも一人だけ見張りが立っていた。歩哨がこうも少ないのは、皆兵舎にいるのだろう。
「俺がやる」
灘本は15式小銃のドットサイト越しに見張りの頭を狙い引き金を引いた。
脳天を撃ち抜かれた見張りは、痛みを感じることもなく即死した。
灘本と川崎はテントの入口のシートを挟む様に立ち、タイミングを計る。川崎の手にはスタングレネード、灘本の手には起爆装置が握られている。
「行くぞ……、3…、2…、1…」
最初のコメントを投稿しよう!