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灘本が起爆装置のスイッチを押す瞬間に、川崎はシートの隙間からスタングレネードを投げ込んだ。
彼らの背後で爆発音が轟いた直後、テントの中からも爆音が響き隙間から閃光が洩れる。
それと同時に二人は中に突入した。
中では四人が身を屈め、顔を押さえていた。無理もない、800万カンデラの閃光と180デシベルもの爆音をすぐ傍で喰らえば誰でもそうなる。
二人は一番奥にいるのを司令官だとすぐに判断すると、周りの無抵抗な通信手と護衛を射殺した。
灘本は司令官に寄った。司令官が何とか顔を上げると、顔面に重い一撃をお見舞いして倒すと、後ろ手に簡易手錠を掛けた。
「確保完了」
灘本は静かにそう言ったが、司令官は何が起きたのか全く分かっていなかった。
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