序章 少年と親友と超能力

5/5
前へ
/145ページ
次へ
 Kも立ち上がり服についた砂を払い落とす。 「さ、行くか」  そう言いながらKが駅の方へ歩きはじめ、 「うん!」  そう言い玲は後ろからKの腕に抱きつく。  超能力。そこでは誰でも当たり前に持つことのできるその力。  その能力が世間に広まり、汎用性の高さから多くの国家で研究が行われた。  そのおかげで今では病院に一ヶ月も通えば誰でも手に入れることが出来る。  しかし能力の内容は生れつきのものがあるらしく、内容を選ぶことは出来ない。  能力の発見から四年が経っていた一六年前。  超能力とは違う、それに似た能力が作られた。  その能力は生まれる前から『能力の素』の大半を取り除くことで出来た能力だ。  そしてこれは実験体、一号目にして唯一の成功作の少年の物語。
/145ページ

最初のコメントを投稿しよう!

54人が本棚に入れています
本棚に追加