先生という人

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公園は何も変わっていなかった。あの頃と同じように優を受け入れてくれた。 少し色褪せた、懐かしいベンチに座る。ベンチの木目にそって、ツーっと手をすべらせる。 何かしないと、辛い事を思い出してしまいそうだった。そうでなくても、涙が止まらないのに… ハァ…っとベンチに首を垂れ手の甲で目を覆う。 「春風が、お客さんを運んできてくれたのかな?」 不意に上から声がした。
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