凛として、恋

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高校2年生の朝とは、 爽やかな朝陽と 小鳥のさえずりと 友達からの挨拶と 「おはよ、大倉!」 「ちょ、内!つかまっとけ!」 「はーい」 片思い相手と、その恋人の 恨めしいほどの青春から 始まる。 はい、今ナーバスです。 「…はぁ、おはよ」 「先教室行ってるからーっ」 全く俺の気持ちに気がつかない天使のようなクラスメイトの内博貴(16) そして内の恋人、横山裕(18) 更に俺、大倉忠義(17) 内と横山くんは朝からキラキラしながら自転車二人乗りで登校。 俺は歩いて安と登校。 横山くんの腰にはがっちり内の腕があって、 さりげなく目の前で惚気みたいな会話が繰り広げられて、 ついため息をつけばそれを見た安が噴き出した。 そうですよ、恋人持ちに片思いしてますよ。 報われませんよ。 腹が立ったからなんとなく、 安に足を引っ掛けた。 そんな、毎日。 とてつもなく愛おしくて、それでいてもどかしい。 そんな毎日を青春と呼ぼう。
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