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エレベーターでは遅くなってしまうのでエスカレーターを使って七階に行く。
「すみません!!通ります!!」
エスカレーターの左側を走っていく彩月。そして腕を引っ張られる俺。
彩月の顔が必死過ぎるだろ…
「ちょ…マジで腕ちぎれそうなんだけど!!一旦止まってくれ!!」
「そんな時間あるわけないでしょ!!あと10着しかないのよ!!止まる余裕なんてないわよ!!」
さっきかなり余裕そうな顔してたくせに!
言葉が矛盾してるつうーの!!
とりあえず彩月の走りが速かったので1分ぐらいで七階についた。
「ハァ…ハァ…とりあえず着いた。」
「ハァ…ハァ…腕ちぎれそう…」
今にも泣きそうな俺。
運よくエスカレーターを上がってきた真ん前に目的の服屋があった。
その店の前に白いワンピースが一着だけ残っていた。
「良かった…一着だけ残っていた。」
安心の笑みを浮かべる彩月。
「とりあえず早くとってレジに持っていけよ。
俺もう疲れたよ…」
早く済ましてほしい…腕痛いしクタクタだから…
「わかってるわよ!」
そう言って白いワンピースに手をかける。
しかし反対側からその白いワンピースに手かけてきた人がいた。
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