序章 これが俺の始まり方

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俺死んだのかな…? 周りが真っ暗だ… 天国なのかな? 目を瞑っているから真っ暗なのか? だったら目を開けよう… 「あ!あなた!目を覚ましたわ!」 「本当か!?よかったよ…一時はどうなることかと思ったよ。」 誰かの声が聞こえた。そこに居たのは二十代ぐらいの夫婦だろうか。 そこは車の中だった。ちょうど五人が乗れるぐらいの車だ。 「本当よかったわ。あなた橋の下で倒れているのを見つけて助けたのよ。」 「すぐに病院に連れてったんだ。栄養失調で生死の境目にいたらしいよ。本当によかったよ。」 車を運転している男性が話す。 「それにしても世の中ひどい親もいるものね。」 「まったくだ!いったい何を考えているんだ!」 怒っているのは俺のために…? 「でもこの子どおしよう。保護施設に預けるの?」 「う~ん…その年で施設に入れるのはかわいそうだな…………よし!決めた! 養子として我が家の一員にしよう!」
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