神崎 茜

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「茜。いいかげんその喋り方やめた方が良いと思うよ。 男子にモテないよ」 「そんなこと言われてもなぁ……。 これが俺の個性でもあるんだから気にしないでいただきてぇなぁ」 「う~ん。まぁいっか。入学式緊張するね」 「ああ、そうだな。めんどくせぇ」 「入学式緊張するね」 「ああ、そうだな。めんどくせぇ」 「入学式緊張するね」 「ああ、そうだな。めんど……って、お前さっきからそれしか言ってねぇし。 どんだけ緊張してんだよ!」 俺達はこんな感じで学校に着いた。 校舎の周りには桜の木がたくさんあった。 満開だった。 ヒラヒラと薄ピンクの花びらが舞っていた。 やっぱ桜は良いなぁ……。あの色が好きだなぁ……。 自転車を降り、鍵を閉め、下駄箱に行った。 靴を脱ぎ、上履きに履きかえた。 上履きは入学式の前の日にもらっていた。
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