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「こんなに美人を捕まえるなんて。恵太やるなぁ」
真來は緊張を解いて嬉しそうに笑う
「うん。俺にしては頑張った」
恵太くんが爽やかな笑顔でこめかみを掻く
照れてる時の癖だな、多分
「あたしたちは応援するから。何かあったら言ってね」
「うん。心強いよ」
「ほ~、なるほど」
突然掛けられた声に4人がフリーズする
「矢部」
盗み聞きしやがったな
そういうトコは察しがいいヤツだし
「早く言えよ、水臭い」
矢部は唇を尖らせてブスくれる
「俺はそんなに信用ないか?」
俺に詰め寄る
何で俺?
「いや、おまえが信用出来る出来ないの問題じゃねぇし」
「いつから知ってた?」
「う~ん・・・ショッピングセンターで会った時に気づいた。ちゃんと聞いたのは水曜だ」
「旭、恵太」
呼ばれた2人は姿勢を正して返事をする
「俺に偏見はない。もちろん、紗知にもない。俺も紗知も応援するから」
矢部は腕組みして得意げだ
旭と恵太くんは顔を見合わせて頬笑み合う
「ありがとう、直記」
「ありがとうございます、矢部さん」
矢部は俺に教えてもらえなかったと暫く機嫌が悪いフリをしていた
ったく、めんどい
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