雪溶けぬまま

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辛い事が重なり、気づけば私はデリヘルの面接にいた。すぐに店長から体で仕事を教わり、その日には6人の客を相手した。 私はただ「生きてる」という作業を黙々とつづけた。 その中で、救いの手を求め続けた。 誰も助けてはくれない。本当は分かっていた。それでも、私は理解者を求めた。 好きだと言われれば付き合い、理不尽に裏切られては泣いた。 涙が枯れた、なんてよく聞くけど、辛ければ、どんな時でも涙は出る。
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