一三の愛し方

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  一三は、床に座布団を敷き、お茶を出す。   「一三さん、いかがです?五郎さんとの生活は、楽しいですか?」   「う、うん。楽しいといえば…楽しいかな」   一三は、ケンカをしているため、歯切れの悪い言い方をする。     「そうですか。いや、私も…ついつい癖で、私って言っちゃいますね。 いきなり若くなった時は、戸惑いましたし、同居している…彼がいるので(笑)彼との生活も一変しましたね」     一三は、その言葉に驚く。  「か、彼氏が…いるの?」      すると、店主は照れ笑いをしながら言った。   「はい。実は…以前から一緒に住んでいたのです。 一つ違いの先輩なのですが(笑)彼にも実を食べてもらいました。 すると、彼は若くなったものですから、身体を求めてきて…   でも、私は幸せでしたよ。それに彼は、私を愛してくれます。今でも」     一三は、真剣な顔をして店主に聞いた。   「あ、あの…聞いてもいいかな。その彼は…どういう…事をしてくるの、かな?」     その瞬間、店主は、心の中で微笑んだ。    
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