一三の愛し方

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  「やはり、気になられますか?そうですね… 私の彼は、ハグって、お解りになりますか?抱きしめる事が特に好きでして、後は…蕾を攻めるのが好きで…」   「蕾?」   「はい、一三さんはご存じないかもしれませんが… お尻の…です。そこをいじるのです」     一三は、驚いて大きく目を見開く。 まさか、親しい本屋の店主が、そんな事をされていたなんて。 しかし、店主はそれを「嫌だ」とは一言も言っていない。     「お尻って…汚いんじゃ…それに…」   「ええ、それは人それぞれです。嫌な方もいらっしゃいますが、私は…嫌ではありません。 って、こんな話…すみません。話題を変えましょうか?」     すると、一三は首を振る。    「待って…詳しく聞かせて?実は聞きたい事があって…」     一三は、それからしばらく、店主と話をしていた。       「ありがとう」   「いえ、こちらこそ長居をさせていただき、ありがとうございました」     店主が帰る時になると、一三の表情は先ほどとは一変していた。     それを見た五郎は   (ああ、店主が一三に説明してくれたのだ)   と、ホッとしたのだった。 
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