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「一三さん、これに見覚えありません?」
ニコニコと笑う店主の手には…
「あっ!!?これは…」
一三は、大きく目を見開いた。
なぜなら、一三は、それと同じ物を持っている。
「一三さん、ご理解いただけましたか?」
「ああ…そんな…」
そう、店主は、若返りの実を食べた人間だったのだ。
彼の手には、光る種がある。
実は、この店主は若いのだ。30歳くらい。
珍しいとは思っていたのだが、まさか本人が食べていたなんて。
「一三さん、良かったです。なかなか見つかる物ではないのですがごくまれに…見つかるんです。
ちなみに、私…いや、僕は5年ほど前かな。
60歳くらいで食べたんですが、あまり若くなりませんでした。
ほら、今の一三さんの方が若いでしょう?個人差があるみたいですね」
一三は驚きで、言葉が出なかった。
しかし、なぜかホッとした部分もあった。
彼が5年前に食べたのならば、効果は、確実に続いているのだ。
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