―――第2章・回想―――

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2人が2回目の会話をしたのは 担任の挨拶が終わってからだった。 思い返してみれば 彼が名乗り去ってしまったので あたしの名前は知らないはず。 しかし、先程聞いたばかりの声が あたしの名を呼んでいる。 その訳は ―――簡単だった。 ホームルームの間 あたしが座った席と 出席番号を下から数え、照合して 名前を把握したという事。 教室に来てから まだ数分しか経っていないのに 2人が打ち解けているのを見て 会話に混ざってきたのが あたしが今でも仲良くしている ―――巴だった。
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