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「あれ…あたし迷子…?」
新しい制服がまだ初々しく感じる高校1年生の時。
次の日が入学式で
妙に興奮していて
なかなか眠れずに
結局、遅刻ギリギリで起床し
慌てて駆け出し
学校までは辿り着けたものの…
体育館への道が判らず
校内で迷子になっていた。
「…!あれ?もしかして、入学式サボり?」
見知らぬ男子生徒にいきなり声をかけられ
かなり驚愕し
尻餅搗いた事も覚えている。
「いえ…違います!」
サボりではない事も覚えている。
あたしがスカートを払いながら
急いで会場に向かおうとするが
男に腕を掴まれて
こう言われた。
「俺が連れてってやる!」
あまりに無邪気な笑顔で言われたもので
あたしも迷子だったし
断れず、彼について行く事にした。
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