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「これ可愛いよ~」
私とクルは雑貨屋さんに着き、クルが欲しいと言ったストラップを見ている。
「オソロで携帯に付けない?」
…クル。
私にその可愛い、少し大きい犬のぬいぐるみが付いてるストラップは似合わないよ…?
「あ!これとかもいーかもぉ。ね!華霖!」
そう言ってクルはさっきとは違い、今度はウサギの持っているハートの形のクッション(?)に日付が書かれているストラップを私に差し出してきた。
…日付はきっと誕生日の日付だろうな…。
そして、私に差し出した誕生日の日付はクルの誕生日が書かれている。
「華霖はねぇ…わっ!ネコちゃんだよ~♪」
「そう。」
「もう!もっと楽しもーよー!」
私の誕生日は5月24日
クルの誕生日は7月13日
「で?買うの?コレ」
「一緒に買おっ!」
「えー…」
私こんなの似合わないし…。
てか明日学校じゃん。
最悪。
会いたくない奴にまで会わなきゃいけないじゃん…。
「似合うと思うんだけどなぁ…。華霖可愛いから♪」
……可愛いとか言うなぁぁぁぁああ!
私、その単語嫌い!
私が言うなら良いけど言われるのは嫌!
ばかクルー!
大体可愛いのはクルの方でしょ!
てかココ来て何分経った…?
30分は経ったんじゃない…?
「ねぇクル…」
「ん?なぁに華霖――…あ。」
そう言うとクルは私の上を見上げ始め、笑顔になった。
ん?
クルどうしたんだろ?
なんか私の上を見てる感じがするんだけど?
「クル?どした…の」
私はクルを呼びながら、クルが見ている、私の後ろを見てみたら、そこには私が一番会いたくない奴がいた。
「お前………ちっさっ!!」
「死んでもらえます?」
あぁー腹立つ…。
いっつもじゃん。
あーウザい。
ウザすぎ。
「お前等、仲良いよな。」
「コレが仲良いように見えるんですか?深谷君?」
一番会いたくない奴、成瀬冬真(なりせとうま)にその友達の深谷陽輔(ふかやようすけ)君。
この人に会うといっつもチビチビ言われるんだよね。いっつもって言うか毎日学校で会うと一回は言われる。
クルの笑顔はコイツ等か…。
クルは成瀬君の友達の深谷君が好きらしい。
どこが良いのか私には解らないけど。
…まぁ、成瀬君よりはマシだけど。
2人共顔は良いのになんだか勿体無い。
「成瀬君いつも華霖にちょっかい出すよね。華霖が好きとか?」
いやいやいや、なに聞いちゃってんの?
この子。
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