始まり

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瞬間山崎は考えた こいつが敵だったら自分は刀を向けられるのか 答えがどうであれ意味は成さないのに考えずにはいられなかった 何でも良い、 目の前の人間が土方とは違うという証拠が欲しかった そうしないと受け入れてしまいそうだった 「お前、名はなんつうんや?」 言ってから後悔した いつも話すときは出身が分からないように江戸の言葉で話しているのだ これでも山崎は自他共に認めている優秀な忍だ 無論ヘマなどしない 土方に似ていたからか? 答えは否だ、有り得ない 敵が味方に化けていたときもあったが戸惑いなど微塵も無かった 「大津…大津武」 「へえ…生まれは?」 .
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