1章『長い長い序章』

1/66
前へ
/96ページ
次へ

1章『長い長い序章』

 ここは都会から少し離れたある高校。名を、鍵森高等学校という。  これはなんてことのない人の、何気ない日常のお話。 Peace1-入学- 現在入学式当日。 8時20分。あと10分で玄関前にクラスが発表される。 そんな中、全力で登校中の三人組がいた。 「おーい遅刻するぞー急げ急げ~」                     「げっなんでそんなに早いんだよ…ってもともと遅れそうなのはお前のせいじゃねえか!」              「?……なんのこと?」               「てめぇたまには自分の行動を振り返れ!」              「20分前の僕は僕にあらず。前から言ってるけど過去は振り返らない主義なんだ。諦めてくれ」              「ぜぇ…ぜぇ…それで被害食らってるんだから諦めるわけねぇ…だ…ろ…」 「柳人…叫びながら走るとしんどい。続きは学校にすべき」 「おっ枯葉。もう追いついたのか。……そうだな。おい義弘!クラスが決まり次第覚えてろよ!」 「分かったよ柳人。きれいさっぱり忘れておくとしよう。」  その後走ること数分…… 学校に着いたら三人―― 滝川義弘 工藤柳人 遠山枯葉 は、無事に鍵森高校1年3組に入学することができた。 そもそも3人がどうしてこんなにも急いできたかというと―
/96ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加