1章『長い長い序章』

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「仕方ない…入学早々アイツを使うしかないか…」 「柳人、アイツって言わない」 まったく、この夫婦漫才ももう少し発展した方が見てて楽しいのだが。 まあ過去にいろいろあった2人だから、並んで登校してるだけでも十分な気はするんだけど……面白くない。 ちなみに、残念ながらクラスが離れてしまった、もう一人の幼なじみを『アイツ』呼ばわりする柳人の彼女にあたるのが、                     黒髪のストレートを肩下まで伸ばし(柳人曰く、「短いのは似合わん」だそう)常に冷静に振る舞うこの美少女の名は、遠山枯葉というのだが…うーん。彼女というものが居ないからだろうか、幼なじみでも十分可愛くみえる。 …あれ?枯葉ちゃんの席は僕からみて柳人と反対側のはずだけど……? 「まぁそれは謝るとして、枯葉。俺に構ってないで知らない奴とも仲良くしとけよ?」 「……男子に沢山携帯のアドレスを聞かれ…あ、待って。どこ行くの?」 「高校の入学式っていうのはな、同時に義務教育の終わりを示すんだ。」 あ、マズい。だが…間に合わないな。アーメン 「だからそいつ等には、人生もついでに終わらせてみようと画策しただけだ。あまり深く考えるな」 その後僕は他のクラスメイトに担任の先生の名前を聞きにいった為詳しくは知らない。 だが数分後、教室に帰ってきたときには床が血に染まっていた。
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