多脚歩行戦車開発経緯

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第2世代型の開発は試験車両の 審査前である2019年に始まった。 この時点では2脚と4脚のどちらを 採用するかは未定であったが、 2020年度内に防衛省技術研究本部 の第4研究所が、先行する形で 主要装備の設計を開始している。 三菱の4脚が採用された一月後に はシステム開発が始まり、開発仕様書 が提出された。 2020年度から日本製鋼所とダイキン 工業により新型砲と砲弾の試作品 の開発が開始される。 主装備として15式機動戦闘車と 同様の砲が装備され、 副砲として17式指揮通信車の CTA機関砲が装備される事が 既に決定されていた為、 主に自動装填装置と砲弾の開発、砲のコンパクト化が行われた。 この時期に第三世代型に 装備される速射砲の基礎研究も 開始されている。 2021年から三菱重工が開発に 参加し、2023年に車体の一次試作 (その1)4両が完成。 ただちに歩行能力と機動力、 防護性能他必要な技術試験が 行われる。 脚部の独立走行装置については、 モーターの小型高トルク化とバッテリー容量 の問題が解決されず、既存の 小型高トルク型のディーゼルエンジンを さらに小型化して搭載する事が 決定した。 懸念された燃料に関しては、 最終的に車体から脚部へ専用の フレキシブル・パイプによる直接供給とし、パイプの装甲化と配置の 工夫で安全性を確保する事が 求められた。 2024年度に新型砲の一次試作を 利用して試作車体(その2)の 装甲の耐弾試験と砲の燃焼試験が 開始される。 2026年度より一次試作(その3) 4両が開発され、2027年に新型砲 を装備して技術試験が開始される。 2028年度から自衛隊により 二次試作車(その1)2両を使用した 運用テストが開始され、不整地での 歩行試験や各種センサー類のテストが 行われた。 2029年に改良型のディーゼルエンジン を脚部に搭載した二次試作(その2) 4両により走行試験及び運用試験 渡河能力試験、装甲性能試験等の 各種試験が行われ、各部改良の後 三次試作の最終試験により 2032年に制式採用される。 しかしこの車両は政治的に 採用を急がせた為、 制式装備品とはいえ戦場での 運用に何ら問題が無いわけでは 無かった。 その為、二次試作による技術試験 の結果を踏まえて、2031年に 次世代型車両の性能要求書が作成 されている。
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