ep 2 再会

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「この城……か?」 「そうだが、城では無いぞ」 目が平気で隠れる程に伸びた黒髪、 髪の毛とはうってかわって、 新調したばかりの真ん中の白の十字がトレードマークの黒を基調とした制服に身を包んでいた。 「此処で三年間か……」 「中には、寮もあるし外出も殆どしないだろう」 「今日まで助かった。恩に切る。だが、俺は人間を許す気にならないだろう」 強い意思を持って、彼は答えた。 この意思は折れる事はあるのだろうか。 「そん時はそん時じゃよ。お前さんが決めたなら、手を貸す所存じゃ」 「じゃあな」 男は振り返らず、城に歩いていった。
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