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アッシュは水を飲むのも忘れて、ひたすら川に映る自分じゃない自分をあらゆる角度から見続けた。
目にかからない程の黒い髪の毛、灰色に濁った瞳、がっちりしていて、それでいて華奢な身体。
しばらくした後、まずは顔を近付け川の水を飲んだ。
渇いていた喉が潤う。
安心して気が抜けて、倒れ込むように座り込んだ。
どうやら、今自分は人間の姿をしているらしい。
でも、僕は人間では無いはず。魔物のアッシュだ。
一体、何が起きているんだ?
色々思考を巡らせていると、誰かに肩を叩かれた。
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