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しばらく歩くと、森を抜け村が見えてきた。
「あの村に住んどるんじゃ」
老人は右手の人差し指で前方の村を指した。
村が間近に見えてくると、辺りが暗くなってきた事に気付いた。
さっきまでは、天気さえ頭に入らなかったのか……。アッシュは自分に呆れていた。
村の住民を一人も見ることなく、木造の住宅をいくつか通りすぎていく。
老人はある一軒家で立ち止まった。
「此処が私の家だ」
「もう、夕食は出来ているだろう。中に入ろうか」
村にあるのと同じ木造の家に二人して入っていった。
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