11月のエッセイ

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母から電話が来た。 「松茸、食べる?」 聞けば、今年、岩手県では松茸が空前の大豊作なのだという。 加えて、我が実家は、県内の松茸産地のうち2カ所に隣接しており 元々、県内でも松茸が安く手に入る場所なのだそうだ。 …そんな話、35年生きてきて初めて聞いた。 安く手に入るからとはいえ、やはり松茸。 そうそうねだられても困ると、両親の陰謀により秘密にされてきたのだろう。 「食べない」という選択肢はあるはずもなく 当然送ってもらう事に。 数日後。 届いた宅急便の箱を開けて度肝を抜かれた。 デカッ!! 松茸ってこんなだっけ? 巨大な松茸が計12本。 今年どれ程安いかを示すため、値札を貼ったまま送ると母は言っていたが その値札には驚愕の価格が。 800円。 0を一つ付け忘れたのではなかろうか。 それから数日間の夕食は ホイル焼きに土瓶蒸し、松茸ご飯と 【松茸祭り】と称して大いに盛り上がりを見せたのである。 一本消費する度に 心の中では【マリオが1upした時の音】が鳴り響いていた。image=380513330.jpg
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