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真っ暗な空間に立っている
周りには何があるわけでもない
光も見えない
なんだか息苦しささえ感じる
「またここか…」
そう俺はここを知っている
だからいつものように歩き出すんだ
だってここは俺の夢の中だから
初めて来た時は流石に戸惑ったけど
今は何とも思わない
そう決まった時間に夢を見るんだ
内容はいつも同じ夢…
少し歩いたところに一カ所だけ
白い光が差し込む穴がある
そしてその穴の前に一人の少女が立っているんだ
その少女は悲しそうな顔をして
今にも泣き出しそうだ
俯いて、眉間にシワを寄せて…
涙を堪えて…
俺はその姿を、いつも遠くから見ているんだ
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