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「では、次は左腕を」
オレは体中に走る激痛を物ともせずに立ち上がり、歩き出した。
転がる瓦礫もお構い無しに跳ね除け、ただ目の前のクズに向かって。
「おい」
「…?」
バキィッ!
「んブッ!!?」
オレの呼び掛けに振り向いた根暗の顔面を、オレは容赦なく殴り飛ばした。
奴の能力のせいで腕が見るも無残な姿に変わっていたが、そんな事気にも止めず、鼻を押さえて倒れこむ根暗に歩み寄っていく。
「ぐ…が…!ま、待ちなさいッ!これ以上私に手を出せば貴方もタダでは済まな」
「知ったこっちゃねぇな」
そして根暗の胸倉を掴み上げ、そのまま背中から壁に叩きつける。
胸倉を掴む方の腕がブチブチと音を立てながら引き裂けていくが、オレは構わず根暗を壁に押し付け続けた。
「…覚悟は決まったか?クソ野郎」
「ま、待っ」
「これが今までお前が痛め付けて殺した女の子達からのプレゼントだ。しっかり受け取っとけ」
そう呟くと同時に、オレの右手が根暗の顎を打ち抜いた。
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