2438人が本棚に入れています
本棚に追加
「今日はそれで勘弁してあげる。わかったらさっさと準備なさい…」
「…了解」
「は、はい」
再び大太刀を背に担ぎ2人を急かす隊長。
その言葉を聞き、2人は殴られた頭を擦りながら渋々と立ち上がる。
「さて、すでに準備は済ませてあるし…アンタもそろそろ縄を解いていいかしらね」
トボトボと部屋の中央に向かって歩いていく2人を見送った後、次にその目はオレに向けられた。
そして柱に縛り付けられているオレをまるで生ゴミでも見るかのような目で見下してくる隊長。
「是非、お願いいたす」
「イヤ」
何でwwwwwwwwwwwwwwwwww
今しがた「解いていいかしらね」とか言ってませんでしたっけwwwww何で急に拒否wwwww
「ウソよ、アンタがあまりにもキモイからついね」
ヒドスwwwwwwテラヒドスwwwwwwwww
ヒドス…
割とガチで落ち込むオレを満面の笑みで見下しながら、隊長は背中の大太刀を引き抜いてオレを柱に縛り付けているロープにその刃を落とした。
パサリと力なく落ちるロープを確認した彼女は、そのままオレに背を向けて
「アンタの制服はそこに置いてあるから。さっさと着替えて部屋の中央にきなさい」
とだけ言い残し、歩き去っていく。
「制服…これか」
彼女の言葉通り、オレの側には以前ミッちぃと崩斗と共にホコリまみれ倉庫から拝借してきた黒の服とマントがポツリと置かれていた。
それを拾い上げ
「オレってそんなにキモイかな…」
などと考えを巡らせながらジャケットに袖を通す。
そしてものの5分も掛からずに着替えは終了し、オレはマントを肩に引っ掛けて部屋の中央へと走った。
最初のコメントを投稿しよう!