2438人が本棚に入れています
本棚に追加
/172ページ
ゴクリ…
緊張で、大量の唾液が口の中を埋め尽くす。
暗殺者に命を狙われるような奴だ…
きっと相当ヤバイ奴に違いない…
勇次郎みたいなオッチャンが現れたらどうしよう…
オレ睨まれただけで失神する自信があるんだけど。
「(分かってるわよね?絶対にふざけた態度はとらないでよね?)」
小声で呟いてくる少女。
「(分かってる…)」
あぁ、分かってるさ…
約束は守る!絶対にふざけたりしない!
というか、まず口を開かない!
たとえそこに勇次郎が現れたとしても、オレは一切の叫び声も上げないッ!
オレだって…!漢だッッッ!!!
そして、ゆっくりとイスが回転し始め、声の主であろう人物が姿を現した…
「おかえりスティア。そして初めまして、『預言者』君」
クリッとした愛らしい目。
まるで炎を連想させるような赤い髪。
頭のてっぺんから生える1本のアホ毛。
雪でも積もっているかのような真っ白な肌。
そして推定120cm程と予測される身長。
その正体を目の当たりにした瞬間、オレは心の底から叫んだ。
「子供じゃねーかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
どこからどう見ても小学生です。
本当にありがとうございました。
最初のコメントを投稿しよう!