とあるポンタの未来予知

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「チクショー…昨日はババアのせいでアニメ見逃しちゃったじゃねーか」 翌日の朝、オレは昨晩の出来事に愚痴を垂れながら学校に向かって自転車をこいでいる。 まるで嵐のごとくオレの部屋に突撃してきた母ちゃんは、暴れるだけ暴れた後「死ね」とだけ言い残して自分の寝室へと帰っていった。 おかげさまで体中に青アザ、頭部には複数のタンコブが出来上がり、更には寝不足で目の下にクマが出来るという、まさに踏んだり蹴ったり状態である… 母ちゃんマジ鬼畜過ぎワロエナイ。 「朝っぱらからイヤな気分だぜ………音楽でも聞いとこ」 気分が乗らない時はアニソンを聞くに限る。 川田さんマジ最高っす。 ポケットからチョロっとだけはみ出ているイヤホンを耳に持っていく。 流石に両手を離して装着するのはマズイので、右手だけで器用にね。 しかし、これがなかなか上手くいかないもんで、耳に入れた所までは良かったのだが、良いポジションに装着されないのだ。 「うぜぇwww全然はまらないんだけどwwww」 左耳がどうも上手くはまらない。 そして、面倒になってしまったオレはつい左手もハンドルから離してしまった。 それがまさか、あんな事態を巻き起こすなんて… その時は思いもしなかったんだ。
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