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両手を離して自転車をこぐオレだったが、正面に見える交差点の数十m手前で脳裏に「映像」が映し出された。
視えた映像は、道路右方向からそれなりのスピードで飛び出してくるトラック。
そして、両手を離して自転車を走らせていたオレは、ブレーキが間に合わずに無残にもそのトラックに撥ねられてしまうというもの。
「おっと、ヤベェヤベェ…」
オレは交差点手前で両手をハンドルに戻し、即座にブレーキをかける。
するとどうだろうか。
さっき視た映像の通り、オレの目の前を紺色のデカいトラックが猛スピードで通り過ぎていったのだ。
「…予想以上にスピード出してたな、撥ねられてたら即死だったか?」
走り去っていくトラックを見つめながら、そんな言葉を漏らす。
もし撥ねられていた時の事を想像すると…
「オウフwwwwおちんちんがwwwシナシナでござるwwww」
ゾクゾクと背筋に冷たい何かが走るのが分かった。
と、まぁコレがオレの能力である。ちなみに親にも言ってない。
なんか「秘密の能力を持つ少年」ってカッコイイ響きじゃん?
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