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取り敢えず怖がっているフリをしながら逃げる。
我ながら見事な演技だと思った。
更に動揺しているように見せる為、そこらに落ちている瓦礫に躓くフリをしたり壁にぶつかってみたりしてみる。
………面倒くさいから止めた。
｢アーッハッハッハ！いい…！素晴らしい！ゾクゾクしますねぇ…人が恐怖して逃げ回る姿ッ…！もっと…もっと逃げ惑いなさいッ！アハハハハハ！！｣
何あの人気持ち悪い。
殴りたい。今すぐ全力で顔面殴り飛ばしたい。
でもダメ…それでもし犯人に逃げられでもしたら、崩斗君が必死で考えてくれた作戦がダメになっちゃう。
今は…我慢！
｢ミッちぃマダー？｣
｢まだ見えねぇな。でもさっき犯人の笑い声みたいなのが聞こえたから、きっとまだ鬼ごっこ中なんだろ｣
合流ポイントの真上から、ミッちぃが現れるであろう路地裏を眺めるオレ達。
さっきから犯人の声と思われる笑い声がちょこちょこ聞こえるが、本当にミッちぃは平気なんだろうか？
今頃恐怖でガタガタ震えてるんじゃないかと思ったのだが、崩斗いわく
｢大丈夫、あの子そこら辺の男より男前だから。むしろ犯人に殴りかかってそうで心配なんだが…｣
らしいｗｗｗｗｗ確かに人は見かけによらないって言いますけどｗｗｗ
｢ま、きっと作戦通りにやってくれるよ…っと、噂をすれば何とやらってな｣
そう言いながら下を見下ろす崩斗。
目線の先には、相変わらずの棒読み演技で逃げるミッちぃと、その後ろをゆっくりと追いかける犯人の姿があった。
逃げるミッちぃを見ながらニヤニヤと気持ち悪い笑みを浮かべる男。
女の子が怖がる姿を見て笑うって…どういう性癖してんだあの変態？ドＳ？ドＳなの？
ちなみに僕ちんはドＭですけどｗｗｗｗｗｗキツい性格の女の子とかｗｗｗｗｗｗ大好物ですしｗｗｗ
｢さて、ミッション開始だな。いくぜポンタッ！｣
｢うはｗｗｗおｋ……………えっ？｣
目を疑いましたよ。えぇ。
何がって？あれですよあれ。
崩 斗 く ん 屋 上 か ら 飛 び 降 り た 。
ちょｗｗｗｗここ軽く２０ｍはありますよｗｗｗ
死にますｗｗｗｗいとも容易く死に絶えますｗｗｗｗｗ
と こ ろ が ど っ こ い 。
見事に着地してましたあの人。
アイツ一体何者ｗｗｗｗ前世忍者かよｗｗｗｗｗｗｗｗ
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