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「・・・」
サラが更に不機嫌な感じになる。
と言うか、泣きそう?
「お茶入れてきたわよ。」
霊夢、このタイミングで入ってくるかお前は・・・
霊夢が茶とようかんを置いて私が座る真っ正面の位置に座る。
「さて、まずは名前知らないだろうし自己紹介からかしら。
私は博例霊夢、博例神社の巫女をしてるわ。」
まぁ知ってるんだけどね・・・
「私は定村「名字だけで良いわ。」
霊夢が割り込む、
「あなたみたいな力の無い人間が簡単に名前教えてると、そのうち呪われちゃうわよ。」
なんと怖い話だ。
「じゃあ、あんたは?」
「・・・本当に覚えて無いの。」
あ、やっぱり心なしか泣きそうな感じだ。
「・・・定村さん、あなた彼女さんになにかした?」
「彼女ではない!」
私がキッパリ言う。
私もサラもまだ合って日が浅い。
友達から親友になるか彼女彼氏になるかはもっと先だし、明らかに私もサラも一目惚れって感じでも無かったしな。
「ふ~ん、違うんだ。
・・・で、元の世界に帰りたいって訳でしょ、今すぐ帰る?
それとも一泊くらいするかしら?」
一泊か・・・一泊しただけで帰りたくなくなる気がする・・・
「いや、今すぐ帰れるのなら帰る。」
と言い熱い茶を一気飲みして立ち上がる。「・・・サラ、悪いな。」
サラはこちらを向いてくれない。
解らなくもないが最後に顔を拝めておこうとかは無いのか?
「・・・」
やっぱりいいや・・・
その方がサラのためにもな。
「霊夢、行こう。」
「定村さんはそれで良いの?」
「・・・あぁ。」
「そう、じゃあ道を開くから動かないでね。」
道か、大結界ってのはそう言う類か・・・
霊夢が居間のから出てた所の廊下で立ち止まり、目をつぶって庭の方向いて何かありがたそうな事を言い出すと・・・
「白いスキマ・・・?」
家の扉くらいの大きさの半透明のスキマの形をした白い穴が庭の真ん中辺りに徐々にに現れ始めた。
「まだ繋がって無いから入っちゃ駄目よ。」
それから段々色がハッキリして行き・・・
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