1話 死神

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「僕も帰ろうかな…」 「鴉真君。」 僕と同様に学校に残っていた黄泉川が僕に声をかけてきた。 「どうした、黄泉川?」 「この町って興味深いね。」 「どこが?こんなイナカ町。水西の方が都会で活気があるだろ?ここなんて、殆どが森で楽しいところなんて無いぞ?」 その森も殆ど立ち入り禁止だしな。と付け加える。 「ううん、そういう意味じゃないよ。」 「それじゃあ、どういう意味だよ?新種の動物でも見つかったのか?そんな話聞いたこと無いけど?」 「そういう意味でもないよ。・・・・・・・・・・・・また明日。」 「あ、うん。また明日。」 黄泉川は鞄を提げると、ゆっくりと教室を出ていった。 「一体、どういう意味なんだよ?」 僕も黄泉川が出ていった数分後、教室の電気を消して、出ていった。
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