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ずるずるずる…
今だに僕を引っ張りながら歩く包帯くん。
僕は喜んで引っ張られてるけどね。体重をかけて。
「もう、俺のことわかったでしょ?」
「うん、自己チューってとこ」
「それもあるね。でももう一つ気づいてるよね?」
「…もしかして心読めるの?」
「うん、魔法なしで24時間見放題♪」
「なにそれ、僕は有料ですから」
手を出して言うと、「バラしてほしいことでもあるの?」って脅された。
確かに敵にまわしたくない。
「まぁ、そういうプライバシーなところは、極力見ないようにはしてるけどね」
けっこういい人だった。
「ちなみにあそこにいるやつ」
突然止まりだす包帯くんが一点を指を指す。
指している方を見ると、一人の女の子がいた。
「あいつ同じ小学校だったけど、遊び半分で校舎半壊にしていた」
「まじですか(汗)」
見るからに僕より小さいあの子が校舎半壊?!!
「あの重力に逆らった髪型、間違いないよ」
「どこ見て覚えているの」
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