サイボーグだ!

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「何寝ぼけた事を言っているんだ、コタロー。今のは土星語だぞ」 「地球外言語だったー!」 って、違う。面白い会話をしている場合じゃないのだ。 「本当、お願いですから、僕の周りの状況を説明して下さい」 「説明、説明ねぇ……」 彼女は思案するように腕を組む。どうやらちゃんと説明してくれるようだ。 しかし、こうして落ち着いて改めて見ると、彼女は本当に胸が大き……もとい美人さんだという事がわかる。キリッとした目や表情はクールビューティだし、僕よりも高いという女性にしては高めの身長に大きなおっぱ……もといスラッとして長く細い足。そして腕を組むという動作によって、より強調される胸…………駄目だ、視線と考えが胸にしかいかない。 美人さんなのは確かだが、伸ばしっぱなしで腰まで届いてしまっている髪がナンセンスではある。前髪は邪魔なのか半分はピンで横に止めている。だけど半分はほったらかしなので鬼太郎みたいになってしまっていた。半分やるくらいなら、もう半分も止めるか切るかすればいいのに。ついでにポニーテールにしたらいいのに。 まあ、とにかく彼女の胸は大きいのだ。 なんだかとんでもないまとめ方をしたような気もするが、そんな事からは全力で目を逸らそう。 臭いものには蓋をしろ。日本人の得意技だ。 「説明、か。しかし、私はその手の事が苦手でな……一応、資料は用意して置いたから、これを見てくれ」 資料、とゆうか本のようなものを渡された。表紙には……なんか、あられもない姿の女の人が写っていた。
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