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混乱する僕と違い、彼女は素っ裸にも関わらず堂々としていた。裸で何が悪い! と今にも言いそうだ。彼女はしばらく僕を見つめた後、時計に目をやった。
「ふむ。丁度、一時間と一九秒か。随分と覚醒までに時間がかかったが……まあ、初起動という事も踏まえれば十分な結果だな」
彼女は何やら呟く。
そこで、僕は気づくのだ。ここ絶対天国じゃない、と。どう考えてもこれは僕が助かったフラグじゃないか。とすると、なんだ? 僕は今、現実世界の手術室みたいな所で女性と二人きり。女性は全裸、僕も全裸。いや、意味がわからない。なんだこれは、この世の終わりか?
混乱しながら僕は女性に目をやる。腰まで伸びた長い黒髪。キリッとしているが、どこか眠たそうな瞳。女性にしては背は高く、僕よりも大きいだろう。おまけに足も長い。更に言うなら、デカい。胸がデカいのだ。しかもデカいだけでなく、彼女の胸は形もハリも完璧だった。ここまで完成されたおっぱいを僕は見た事がない。女性のおっぱいを生で見るのが初めて、というのもあるが、それにしたって完璧過ぎた。
そんな彼女を見ていると、僕のオトコノコとしての性(サガ)が発揮された。僕のマイコーが顔を上げたのだ。
『ヘイ、マイマスター。呼んだか?』
いや、呼んでない。全く持って呼んでないし、どう考えてもお前の出番ではない。引っ込め。頼むお願い引っ込んで。
しかしマイコーは引っ込む気配がない。どころか、ますます元気に顔を上げるのだ。
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