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携帯が鳴らない…
母は携帯を置いたまま出ていってしまった。
携帯はしっかりロックされてあった。
捜しようにも、私は母が昼間何をしていたのかさえ知らない。
たった一人知っている母の友人の電話番号さえ知らないー。
私にくらい、電話してくれてもいいのにと思いながら後悔していた。
こんな事なら、もっと話を聞いてあげるんだった。
何も言わず、一人出て行く程追いつめられていたなんてー。
時計はもうすぐお昼を指そうとしていた。
母は、長い時間の中何を考え、そして出ていってしまったのだろう。
悪い想像を打ち払いながら携帯を見つめた。
洋服も、洗面具も、持っていっている。
バカな事はしないはずだ。
母が私を置いてでていってしまったその日から、私の頭痛が止まらなくなったー
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