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「………先生は卑怯です…」
「……?」
リズの胸に埋もれたままの望美が呟く。
「私ばっかりドキドキして、焦って。……でも、先生はいつも余裕で」
彼は私よりも年上で大人なのだから、それは当然なのかも知れない。
でも、何だか自分が子供っぽく思えて仕方がない。
どう足掻いても年下である事は変わらなくて、同じ年齢ならばもっと対等になれたのか。
そんな風に卑屈に考えてしまう事もある。
けれどそんな気持ちはきっと彼を困らせてしまうから。
だから言わない。
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